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イエスという 名前の 方: 博士達の 訪問

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イエスという 名前の 方、第5章:博士達の 訪問

マタイによる 福音書 第2章に 基づく

マリヤ:イエスは もうすぐ 2歳よ。もう 赤ちゃんじゃ ないわ!

 ある日の 朝早く、近所の 人が 何かを 知らせに マリヤの 元へ 走って来ました。

近所の人:マリヤ、外国の 人達が 町に 来てるわ。こっちに 来るわよ。

博士1:この 家ですね。ついに、王様を 見つけたぞ!

博士2:私達は、黄金と 乳香と 没薬の おくり物を 持って参りました。私達は、天文学者です。遠い 東の 国から やって来ました。

 博士達は 空の 様子を 調べていて、新しい 星が 現れるのを 見たのです。そして、その 星が、大いなる 王様が 生まれた しるしで あると 気付いたのでした。

博士1:エルサレムへ 行って、その 王様を 見つけよう!

 1ヶ月ほど 旅して、博士達は エルサレムに 着き、新しい 王様が どこで 生まれたのかと たずねて 回りました。

博士1:私達は、ユダヤ人の王としてお生まれになった方をおがみに来たのですが。どこにおられますか?

村人:新しい 王様など、生まれて おりませんが!

 イエス様が ベツレヘムで 生まれたころ、ユダヤは ヘロデ大王に 治められていました。ヘロデ王は 博士達の 訪問について 知った 時、相談役達を 呼び寄せました。

ヘロデ王:彼らが 話している 王とは、何の ことだ? ユダヤ人の 王となる 赤ん坊について、律法の 書には 何か 書かれて いるのか?

相談役:「ユダの 地、ベツレヘムよ、おまえは ユダの 君たちの 中で、決して 最も 小さい ものでは ない。おまえの 中から ひとりの 君が 出て、わが民 イスラエルの 牧者と なるであろう。」*1*

ヘロデ王:今すぐ、博士達を 呼ぶのだ!

ヘロデ王:ベツレヘムへ 行って、その子を 探しなさい。見つかったら 私に 知らせて ほしい。私も おがみに 行くから。(その子を 見つけたら、殺してやる! 私以外に ユダヤの 王など、いるものか!)

 博士達が ヘロデから 言われた通りに ベツレヘムに 向かうと、彼らを 導いてきた 星が 再び 現れました。

博士3:あそこが ベツレヘムだ!

博士2:星が あの 家の 上で 止まったぞ! 私達の 旅も、終わりだな。神が、私達を 王となる 子へ 導いて くださったのです。

博士3:私達は もう、テントに もどらないと。明日は 早朝に 出発して、ヘロデ王に 良い 知らせを 伝えるのです。

 ところが、朝 出発の 準備を していると・・・

博士1:私は 夢を 見た。エルサレムに もどっては いけないと、神が 私達に 警告して おられる 夢じゃ。ヘロデは ねたみから、あの子を 殺そうと していると!

博士3:別の 道を 通って 帰ろう。

 博士達が ひそかに 出発した ことを 知った ヘロデ王は 非常に 立腹し、ベツレヘムに いる 男の 幼な子を 一人残らず 殺すようにとの 命令を 下しました!

 これは、昔 別の 王が エジプトで 奴隷の ヘブル人に 対して した ことと 似ていますね。*2*

ヘロデ王:(私以外に、ユダヤの 王など いるものか!)

 その時、天使が ヨセフに 現れました。

天使:起きなさい。子供と 母親を 連れて、エジプトに 逃げなさい。私が いいと 言うまで、帰ってきては いけない。

ヨセフ:マリヤ、すぐに ここを 出ないと! 天使が 夢で、警告して くださったんだ。

マリヤ:たった 今? こんな 夜ふけに? 家や いろいろな 物は どうするの?

ヨセフ:ヘロデ王が イエスを 殺そうと していると、天使が 教えて くださったんだ!

マリヤ:私達、どこへ 行くの?

ヨセフ:エジプトだ!

脚注:

*1* 口語訳聖書、マタイによる 福音書 2:6

*2* 出エジプト記 1:8-22を 読んでね。

イエスという 名前の 方, 第4章 : シメオンとアンナ

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イエスという 名前の 方、第4章:シメオンとアンナ

ルカによる 福音書 第2章 21-38節より

 イエス様が 生まれて40日 たつと、ヨセフは マリヤを エルサレムに 連れて行きました。そのころは 律法の書によって 清めの 儀式を する 必要が あったからです。

ヨセフ:マリヤ、もうすぐ エルサレムだよ!

 エルサレムには、シメオンという 老人が 住んでいました。シメオンは 熱心に 聖書を 勉強し、救い主が 来るのを 期待して 待っていました。

シメオン:おお 主よ、いつまで 待たなくては いけないのでしょうか? あなたは 約束されました。わたしは、救い主に お会いするまでは 死なないと。

 すると、神様の み霊が シメオンに 語りかけました。

神の み霊:シメオン、神の 約束は 今日、成就するであろう。神殿へ 行きなさい。

シメオン:はい、主よ。

 シメオンは、すぐに 神殿へ 向かいました。

 ちょうど そのころ、ヨセフと マリヤと 赤ちゃんの イエス様が エルサレムに 着きました。

ヨセフ:神殿に 行っている 間、ロバは ここで 見てもらおう。

 ヨセフと マリヤと 赤ちゃんの イエス様は、神殿に ある 一つの 門に 行きました。ソロモンの廊へ 向かう 大きな 階段が ある 所です。

ヨセフ:マリヤ、この 階段の 大きさには、びっくりだね!

マリヤ:本当にね。だけど ヨセフ、ハトを 買うの、わすれないでね。

 そのころ、人々は 清めの 儀式のために ささげる 子羊を 買う 習慣が ありました。けれども 貧しい 人たちは、2羽の キジバトか ハトでも よいことに なっていました。

お店の人:これは、うちの 一番 いい ハトです。お安く しておきますよ。

マリヤ:ヨセフ、ものすごい 人混みだわ!

 シメオンは 神殿に 着くと、若い 夫婦が 赤ちゃんを だっこしているのに 気が 付きました。

シメオン:あの 子だ!

シメオン:すみません。赤ちゃんを だかせて いただけませんか?

シメオン:主よ、あなたの み名を ほめたたえます。ついに、わたしは 安らかに 去ることが できます。わたしの 目が、今 あなたの 救いを 見たのですから。この 救いは、あなたが すべての 人々のために 備えてくださった ものです。あらゆる 国民に あなたの 真理を 照らす 光です。イスラエルの 栄光です!

 また、84歳に なる やもめで アンナという 女預言者も、そこに いました。彼女は 神殿の となりに 住み、毎日 祈りを して 神様に 仕えていました。

男の子:アンナさん、そんなに 急いで、どこへ 行くんですか?

アンナ:みんなに、赤ちゃんの ことを 伝えないと!

女の子:アンナさん、どの 赤ちゃんの ことですか?

アンナ:救い主が、お生まれに なったの! 神を ほめたたえよ!

男の人:救い主だって? どこだい?

マリヤ:ヨセフ、そろそろ 帰りましょうよ。

ヨセフ:そうだね、マリヤ。

マリヤ:よしよし、いい 子ね。ねんねしなさい。もうすぐ うちに 着くわよ。

イエスという 名前の 方, 第3章 :天使が ヨセフに現れる

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イエスという 名前の 方、第3章:天使が ヨセフに現れる

マタイによる 福音書 第1章 18-24節より

ヨセフ:マリヤ、住む 所が できたよ。家主さんが、大工仕事を してくれたら ここに 住んでいても いいって 言ってくれたんだ。

マリヤ:まあ、ヨセフ。イエスのための 家ね!

マリヤ:すべて、天使が 言った通りに なっているわね。

ヨセフ:そうだね。あの 天使を、はっきりと 覚えているよ。あの夜、ぼくは よく 眠れなくてね。

ヨセフ:ああ、神様。どうしたら いいんでしょう? もう すでに 妊娠している マリヤを 妻に するなんて? 周りの 人たちは、何て 言うでしょう?

ヨセフ:だけど、主の 天使が 夢に 現れて、こう 言ったんだ。

天使:ダビデの 子 ヨセフよ。心配しないで マリヤと 結婚するが よい。この 赤ん坊は、神からの ものなのだから。彼女は 男の子を 産むであろう。その 名を イエスと 名付けなさい。彼は、ご自分の 民を、罪から 救う 者と なるからだ。

ヨセフ:天使が・・・答えてくれたぞ! すぐに、マリヤに 話さないと!

マリヤ:そうだったわね、ヨセフ。あれは 真夜中だったわ。

ヨセフ:マリヤ! マリヤ、天使が・・・

マリヤ:シィーッ、ヨセフ! みんなが 起きてしまうわ。

ヨセフ:天使が 全部 説明してくれたんだ。愛してるよ、マリヤ。

マリヤ:わたしも 愛してるわ、ヨセフ。

イエスという 名前の 方: 第2章:イエス様が お生まれに なる

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イエスという 名前の 方:第2章:イエス様が お生まれに なる

ルカによる 福音書 第2章 1-20より

 イエス様が お生まれに なるころ、ローマ帝国の 皇帝カエサル・アウグストは、ローマ帝国中の 人口調査を するようにという 命令を 出しました。

カエサル:ローマ帝国の 皇帝である わたし、カエサル・アウグストからの 命令だ。国中に いる すべての 人は、名前と 所有物を 登録せよ。

ローマ兵:すべての 人は、自分の 生まれ故郷へ 帰って 登録し、税金を 払わなければならない。

 ヨセフの 家族は、エルサレムに 近い ベツレヘムという 小さな 町で 生まれました。それで、ヨセフは 結婚の 約束を していた マリヤを 連れて、ベツレヘムへと 旅立ちました。

 それは、長く つかれる 旅でした。それに、マリヤは もうすぐ 赤ちゃんを 出産しようと していました。来る日も 来る日も 歩き続けて、二人は とうとう、ベツレヘムに たどり着きました。

マリヤ:ヨセフ。わたし、とても つかれたわ! とまる 所を さがしましょうよ。

ヨセフ:そうだね、マリヤ。長い 旅だったものね。部屋が あるか、ここで 聞いてみるよ。

ヨセフ:ぼくたちは 長い 旅を してきて、妻が とても つかれています。とまる 場所が 必要なのですが。

宿屋の主人:すまないのう! 最近、ベツレヘムは 人で ごった返していてね。大勢の 人たちが 登録するために やって来ていて、空いている 部屋が 全然 ないんだよ。とまれそうな 場所と 言えば、あとは 馬屋しか ないなあ。わらの 寝床なら あるよ。

マリヤ:それは、ご親切に! 馬屋で 構いませんわ。

ヨセフ:よかった、マリヤ。大したものは ないけど、少なくとも 休むことは できるよ。動物たちが いるから、暖かいしね。

マリヤ:ヨセフ、赤ちゃんは 今夜 生まれると 思うわ!

ヨセフ:何だって! じゃあ、準備を しなくちゃだね。さあてと・・・。ぼくは、水を もらってくるよ。

 ヨセフは、この 質素な 場所で、マリヤのために 小さな わらの 寝床を 用意しました。そこで、マリヤは 初めての 赤ちゃんである イエス様を 産んだのです。マリヤは イエス様を 布に くるんで、そっと 飼い葉おけに 寝かせました。

マリヤ:よしよし、赤ちゃん。ゆっくり お休み。

 その 同じ 夜、町から あまり 遠くない 丘では、羊飼いたちが 羊の 番を していました。

羊飼い:みんな、変わりは ないかい、イシマエル?

イシマエル:ああ、羊たちは ゆっくり 休んでいる。今夜は 何て すてきな 夜なんだろう。

 その時です。天使が 現れました。羊飼いたちは こわくなりました。

天使:おそれるな! わたしは、良い 知らせを 持ってきたのだ。今夜、ベツレヘムで 救い主 キリストが お生まれに なった。あなたがたは、布に くるまれて 飼い葉おけに 寝かされている 赤んぼうを 見つけるであろう。

 すると その時、おびただしい 数の 天使が 空いっぱいに 現れ、神様への 賛美を 歌いました。「天の 神に 栄光が あるように。地上の すべての 人たちには、平和が あるように。」

イシマエル:ベツレヘムに 行って、赤んぼうを 見てこようでは ないか!

羊飼い:ほら、馬屋に 明かりが ついているよ。

イシマエル:早く! 中に 入ってみよう。

 やがて、羊飼いたちは 馬屋を 見つけ、中に 入りました。すると、マリヤと ヨセフと 赤ちゃんが いました。天使の 言った通りでした。

 羊飼いたちは 馬屋を 出ると、良い 知らせを 人々に 伝えて 回りました。天使が 教えてくれたことや、自分たちが 見聞きしたことを 話したのです。

イシマエル:神よ、救い主を 送ってくださり、わたしたちに 会わせてくださったことを 感謝します!

羊飼いの少年:起きて! みんな、起きて!

女性:一体 どうしたのかい?

羊飼いの少年:今夜、救い主が お生まれに なったんだ。この ベツレヘムでね!