イエス様への プレゼントの 山
イエス様への プレゼントの 山
「主よ、どの プレゼントを 最初に お開けに なりたいですか?」 天国では、雪を かぶった 巨大な クリスマスツリーを 前に して、天使が イエス様に たずねていました。ツリーの 下に 積まれた プレゼントの 山は、ほとんど ツリーと 同じ 大きさに なっています。
「子供達からの プレゼントを 最初に 開けよう。」と、イエス様が 答えました。
すると、ツリーの 下から イエス様の 方に 向かって、プレゼントが 飛び出してきました。まるで、開けてもらいたがっているかのようです。
うでの 中に 飛びこんできた プレゼントを 受けとめると、イエス様が 言いました。「これは 何かな?」
すると、箱の 中が 光りました。「きれいな プレゼントだ!」 そう 言いながら、箱の 中を すかして 見ると、まるで 映画の スクリーンに 画像が 映し出されるように、小さな 女の 子が 赤と 緑の 細長い 紙切れを つなげて くさりを 作っているのが 見えました。
「お母さん、どう 思う? これ、ツリーに 付けたら きれいだと 思うんだけど。」 8才の エミリーが、両手 いっぱいの カラフルな くさりを 見せて 言いました。
「そうね、きれいね! とっても 上手に できたじゃない!」 ていねいに 作られた くさりを 見て、お母さんが 答えました。
エミリーは、わくわくしながら 言いました。「家中に クリスマスの かざりつけを するには、まだまだ やる ことが たくさん あるわ。明日は、お父さんと お母さんの 知り合いの 宣教師さん達が 来られるでしょ。だから、特別な ものに したいの。この くさりを 作り終えるには、もっと 紙を 取ってこないと。」
エミリーは ろうかを スキップして いきましたが、角を 曲がると、モールを 持って 歩いていた 7才の 弟の レイに ぶつかってしまいました。二人とも しりもちを ついて、びっくりした 顔で おたがいを 見合わせました。
エミリーは 思わず、おこって 何か 言いそうに なりましたが、レイは エミリーを 助け起こして 大きな ハグを くれました。「だいじょうぶ? 前 見て 歩いてなくて、ごめんね。」
「わたしは だいじょうぶ。レイは?」と、エミリーも 言いました。
「ぼくも だいじょうぶだよ。それに、イエス様に また ハグの おくり物を あげちゃった!」 レイは、朝 いっしょに 読んだ 「イエス様への おくり物」*1*を 思い出して 言いました。
「私も、イエス様に おくり物を あげたいわ。」 そう 言って、エミリーも レイに ハグを しました。「私も 気を つけてなくて、ごめんね。」
(イエス様に おくり物を あげるのって、楽しいな!)と、エミリーは 思いました。
天国では、一つの プレゼントの 箱が 閉まると、もう 次の プレゼントが 開けてもらおうと 並んで 待っていました。
紙の くさりを クリスマスツリーに かけながら、エミリーは、お父さんと お姉ちゃんが 学校の コーラス部と いっしょに 公民館で クリスマスキャロルを 歌っていることを 思い出していました。
エミリーは 祈りました。「イエス様、どうぞ、お父さんと クリスティンが、クリスマスキャロルを 通して イエス様の 愛で 人々を 元気づけられますように。」
(お祈りも、イエス様への おくり物だものね。) そう 思いながら、エミリーは にっこりしました。
エミリーが ツリーの かざりつけを 続けていると、赤ちゃんの 妹が 泣くのが 聞こえました。お母さんが 電話に 出るために 部屋を 出ていったので、そばには だれも いなかったのです。
エミリーは 歩行器の 前に すわって、赤ちゃんを しかりつけました。「泣くのを やめなさい!」 すると、赤ちゃんの キオーナは、ますます はげしく 泣き始めました。
(うーん。歌を 歌ってあげたら 泣きやむかな。)
エミリーは 歌を 歌い、即興で ダンスを しました。すると、赤ちゃんの キオーナは 泣きやみ、にこにこし始めました。
天国では、まだまだ プレゼントが 積まれていきます。
「すてきな おくり物だ。尊い プレゼントばかりだ!」 プレゼントを 次々に 開けながら、イエス様は 興奮して 言いました。
「エミリーの 祈りの おかげで、お父さんと お姉さんが 公民館で 大勢の 人達を 元気付けられたばかりか、5人の 人達が わたしを 人生に むかえ入れる 祈りを したぞ。それに、帰り道では 子供病院に 寄って、おもちゃと クリスマスの お話の 本を あげたね。他の 人達に わたしの ことを 伝えてくれると、本当に うれしいよ! それで、わたしの ツリーの 下が プレゼントの 山に なってるんだね。
子供達が くれた プレゼントは、みんな 次の プレゼントと つながっていて、それが どんどん 増えてくるんだ!」 その日、イエス様に おくり物を くれた 一人一人の 子供の ことを 考えながら、イエス様は 興奮して 言いました。
天国の クリスマスツリーの 下に 積まれた プレゼントの 山が どんどん 大きくなる 様子に 見とれながら、イエス様は 子供達の 心に ささやきました。「わたしの 誕生日を こんなに 特別な ものに してくれて、ありがとう。君達が くれる 一つ一つの プレゼントが みんな、大好きだよ。プレゼントを 受け取るたびに、わたしも 君達に すばらしい おくり物を お返しするって 約束するからね。」
脚注:
*1* https://www.mywonderstudio.com/ja/level-1/gifts-for-jesus/