聖書の冒険物語:両手を上げて戦いに勝つ
出エジプト記第17章の再話
モーセとイスラエルの子らの物語の第1部、「エジプトに下った災い」と、第2部の「海の中を歩いて渡る」も、読んでね。↓
https://www.mywonderstudio.com/ja/level-2/a-bible-adventure-the-plagues-of-egypt/
https://www.mywonderstudio.com/ja/level-2/a-bible-adventure-walking-through-the-sea/
ある時、シナイ砂漠に住んでいた凶暴な遊牧民アマレクが、放浪していたイスラエル民族に攻撃をしかけようとせまってきたので、モーセはヨシュアを呼び出した。
「人を集め、出て行ってアマレクと戦ってほしい。私は明日、神のつえを手に取って、丘の頂に立とう。」と、モーセは言った。
ヨシュアは、モーセに言われたように、出て行ってアマレクと戦った。眼下で激しい戦いが繰り広げられている中、モーセとアロンとホルは、戦場を見下ろせる丘の頂に立った。
モーセが両手を上げている間はイスラエルが勝っていたが、手を下ろすと、アマレクが優勢になった。
激しい戦いが続くと、モーセの腕は疲れてきた。モーセが腕を下ろすと戦いの流れが逆転するのを見たアロンとホルは、大きな石を見つけてきてモーセに座らせた。そして、二人はモーセの両側に立ち、それぞれモーセの片腕を支えた。日が暮れるまでモーセの手が下がらないように支えたので、戦いは勝利となった。
こうして、ヨシュアは剣でアマレクを打ち破ったが、神は、しもべモーセを通して、戦いを勝利に導いたのは剣だけではないことを示された。ヨシュアが勝っていたのは、モーセの手が上がっていた時だけだったからだ。それで、すべての栄光は神に帰されたのだった。
主はモーセに言われた。「この話を書物に書き記して記念とし、必ずヨシュアにも読んで聞かせなさい。」
敵に対して大勝利を収めると、モーセは戦場の近くに祭壇を築き、「主はわが旗」と名付けた。
文:R.A.ワターソン、「宝」からの編集、Copyright © 1987年 デザイン:ロイ・エバンス出版:マイ・ワンダー・スタジオ Copyright © 2021年、ファミリーインターナショナル