「ウイリアムは、とっても いい 子だわ。必ず 毎週のように、手紙を 書いてくれるのよ。ちょっと 見てみませんか？」と、マッキントリックさんが 言いました。

　母親を それほど 愛しているのに、なぜ 仕送りを してくれないのだろうと 不思議に 思いながら、牧師は ウイリアムの 手紙を 見せてもらうことに しました。

　マッキントリックさんは、二つの 包みを 持って 部屋から もどって来ました。そして、その 一つを ブルース牧師に 渡しました。

　ブルース牧師が たばねてある ひもを ほどいて いると、マッキントリックさんが こんな ことを 言いました。「ウイリアムは、手紙と いっしょに、いつも 小さい きれいな 絵を 送ってくれるのよ。」

　ブルース牧師は、ますます 不思議に 思いました。「手紙と いっしょに、毎回 絵を 送ってくれるですって？　その 絵を 見せていただけますか？」

　「ええ、もちろんだわ！」　そう 答えると、マッキントリックさんは もう一つの 包みの 中身を 牧師に 渡しながら 言いました。「男の 人の 顔だったり、馬に 乗っている 姿だったり、王様の 絵も あるのよ。『王様、万歳！』と 書かれているわ。」

　それを 聞いた ブルース牧師が おどろいて 言いました。「息子さん、万歳！　マッキントリックさん、あなたは お金持ちじゃ ないですか！　この きれいな 絵は 全部、お金ですよ。あなたの 家には ずっと、息子さんからの 多額の 仕送りが 眠っていたと いうのに、この お札が 全部、ただの きれいな 絵に すぎないと 思って、こんなに 長い 間、お金が 足りなくて 不自由な 暮らしを してこられたなんて！」

　大勢の 人達が、聖書に 書かれている 約束を それと 同じように、ただの すてきな 言葉、つまり 「きれいな 絵」だと 思っています。けれども、神様の み言葉に 書かれた 約束は、神様が 私達の 世話を してくださるという 私達の 信仰を はげまし、必要な 時には いつでも 助けを 求めるために あるのです。

　聖書には、こう 書かれています。「（主によって、）尊く、大いなる約束が、わたしたちに与えられている。」（ペテロの 第二の 手紙 1:4）