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イースター物語
水曜日, 4月 17, 2019

イースター物語

イエス様と 弟子たちは、ユダヤの 過ぎ越しの 祭りを 祝うために、エルサレムに 来ていました。過ぎ越しの 祭りとは、昔 神様が ユダヤ人を エジプトの 奴隷制度から 解放してくださったことを 記念して 祝う お祭りです。礼拝と 特別な 過ぎ越しの 食事のために、あちこちから ユダヤ人が 集まってきていました。

この物語の 出来事が 起こる ちょうど 数日前の 日曜日に、イエス様は 昔の 預言*1*を 成就しました。今までに だれも 乗ったことの ない ロバに 乗って エルサレムの 町に 入ると、人々が イエス様を、神様が 送ると 約束しておられた 救い主として、喜んで むかえ入れてくれるという 預言です。

イエス様は 前々から 弟子たちに、ご自身が 裏切られて 弟子たちから 引きはなされることを 話していました。けれども、おそれるには およばないことや、彼が 殺された後、また 生き返ることも、話してありました。弟子たちには、イエス様が 言っておられたことの 意味が わかりませんでしたが、まもなく わかるようになります。

みんなで 夕食を 食べていた時、12人の 弟子の 一人で、イエス様に 対して 忠実では なかった ユダが、集まりから ぬけ出し、出て行きました。そして、イエス様の 敵の ところへ 行って、その夜 イエス様が どこへ 行くかを 話してしまいました。

ユダは、食事の後 イエス様と 弟子たちの 何人かが、祈るために ゲッセマネの 園へ 行くことを 知っていました。ユダは 神殿の 番人たちを 園に 案内し、番人たちは イエス様を たいほしました。

イエス様が 神殿の 祭司たちの 前に 立つと、祭司たちは、イエス様が 彼らの 宗教上の 伝統を 破り、神に 対して 無礼な 行いを したと 言って、とがめました。その後、彼らは イエス様を 裁いてもらおうと、ローマ総督ピラトの 元に 送りました。当時、イスラエル民族は ローマ帝国の 一部だったので、ユダヤ人は ローマの 裁判に かけることなしに、だれも 裁くことが できなかったからです。

一方、イエス様の 弟子たちは、彼を 見捨ててしまいました。自分たちも ろうやに 入れられるかもしれないと おそれたからです。イエス様の 最も 親しい 友人であった ペテロでさえも、人に たずねられた時に、自分は 彼を 知らないと 主張しました。イエス様は、ご自分の 愛する 者たちに 見捨てられてしまったのです。

ピラトは、イエス様が 良い 人だと わかったので、有罪に したくは ありませんでした。けれども、人々に 対して 大きな 力を 持っていた ユダヤ人の 祭司たちを 満足させたいとも 思いました。それで 結局、ユダヤの 祭司たちを 満足させるために、イエス様を はりつけにするという 判決を 下してしまったのです。

イエス様は、死ぬ時 たくさんの 痛みで 苦しみました。むちで 打たれ、その後 くぎで 十字架に 打ち付けられただけでは なく、罪のために ご自身の 父から 切りはなされたと 感じる 心の 痛みも 味わいました。というのは、死ぬ時 イエス様は、世界中の 罪を 背負って 死んだからです。わたしたちのために 自分の 命を 捨てることで、イエス様は わたしたちの 罪を つぐない、神様の ご計画である、わたしたちの 罪の ゆるしを 成就しました。それによって、わたしたちが いつの日か、永遠に 神様と 共に 暮らせるように なるためです。

イエス様が 十字架に かけられた後、彼は 死んだので、みんな、イエス様に 再び 会えるとは 思っていませんでした。イエス様の 友人たちも 愛する人たちも、ものすごく 悲しんでいました。けれども、まもなくして おどろくことが 起こりました!

三日後、つまり イエス様が 十字架に かけられた後の 最初の 日曜日の ことです。イエス様の 友人、マグダラの マリヤと ヤコブの 母 マリヤと ヨハンナと サロメが 朝早く、悲しみながら、イエス様の 体が 納められている お墓に 出かけて行きました。ユダヤの 習慣に 従って、イエス様の 体に ぬるための 香料と 香油を 持って行ったのです。

ところが、お墓の 近くまで 来ると、お墓の 入り口を ふさいでいた 重い 石が わきに どけられているので、女の 人たちは びっくりしました。中には、雪のように 真っ白な 衣を 着た 天使が すわっていました。

「イエス様を さがしているのでしょう。」と 天使が 言いました。「けれども、イエス様は 死から よみがえられました! もう お墓の 中には おられません。自分で 見てごらんなさい。」

天使は 言いました。「イエス様は、あなたがたよりも 先に ガリラヤへ 行かれます。前に あなたがたに 約束されたように、そこへ 行けば、イエス様に お会いできるでしょう。けれども、まず 最初に、ペテロや ほかの 弟子たちに、何が 起こったかを 伝えに 行きなさい。イエス様が 死から よみがえられたと 伝えるのです!」

女の 人たちは、自分たちが 見たことや 天使から 聞いたことで 大きな ショックを 受け、ぼうっと しながら、お墓を 立ち去りました。すぐさま 弟子たちの元へ 行って、その朝の 出来事を ことごとく 話しました。

ほとんどの 弟子たちは、女の 人たちが 気でも ちがったのでは ないかと 思いました。

「わたしたちは、三日前に イエス様が 死なれるのを 見たんだ。」 弟子たちの 一人が 言いました。

「彼は 十字架に かけられた。生きているはずなんて、ないだろう?」 もう一人も、信じられないといった ようすで 言いました。

けれども ペテロは 言いました。「でも、もし 彼女たちが 言っていることが 本当だとしたら? わたしが ようすを 見てこよう!」

「ぼくも いっしょに 行くよ。」と ヨハネが 言いました。ヨハネと ペテロは お墓に 走って行きましたが、ヨハネは ペテロよりも 足が 速かったので、先に お墓に 着きました。でも、中に 入るのが こわかったので お墓の 外に 立っていると、ペテロも 追い付いて、すぐさま 中に 入りました。すると、お墓の 中は 空で、イエス様の 体を 包んであった 亜麻布だけが、イエス様の 体が 置かれていた 石台の 上に 残されていました。

「イエス様は どこだい?」 お墓の 外から ヨハネが 問いかけました。

ペテロは 言葉も 出なくて、答えられませんでした。ついに、ヨハネも 勇気を ふりしぼって お墓の 中に 入りました。二人の 弟子たちは、おどろきで 空の お墓を 見つめるばかりです。(女の 人たちが 言っていたことは、本当なのか? イエス様は、もう ここには おられない。本当に よみがえったのかも!) そう 二人は 思いました。

その日の 午後、イエス様は もう二人の 弟子たちにも 現れました。クレオパと クレオパの 友人が、エマオという 村へ 向かって 歩いていた時です。二人は、イエス様が 十字架に かけられたことと、彼の 体が 消えて なくなったことについて、話していました。そこへ イエス様が 現れ、二人と いっしょに 歩いて行きましたが、二人は それが イエス様だとは 気付きませんでした。

夕方になって、二人は この「見知らぬ人」を 夕食に 招きました。イエス様が パンを 取って 半分に 割くと、それを 祝福し、その後 消えてしまいました。その時 やっと 二人は、それが イエス様だと 気付いたのでした!

二人の 弟子たちは 急いで エルサレムへ もどり、何が 起こったかを ほかの 人たちに 話しました。けれども、ほかの 弟子たちは、この 二人の 話も 信じませんでした。

その後、イエス様は 部屋にいる 全員の 前に 現れました。そして やっと、みんな 信じたのです。弟子たちは みんな、イエス様が 生きているのを 見て、ものすごく 喜びました。

イエス様は よみがえった後、40日間 地上に とどまり、500人以上もの 人が 彼を 見ました。イエス様は 弟子たちと いっしょに 時間を 過ごし、彼らを はげまし、また、彼が 天国に もどった後は どのような ミニストリーを するようになるのか 説明しました。その間、イエス様は 数多くの おどろくべきことを することが できました。急に 現れたり 消えたりすることもです。

40日間が 過ぎると、イエス様は 地上を 去り、天の 父の 元へと もどって行きました。

神様は、たった一人の 息子である イエス様を この 地上へ 送り出すほど、あなたを 愛してくださいました。それは、あなたが 主の ゆるしを 受け取り、永遠に 神様と いっしょに 暮らすことが できるように なるためです(ヨハネによる 福音書 3:16)。では ここで、イエス様の 大きな 愛を 受け入れるために あなたが 祈れる 簡単な 祈りを 紹介しましょう。

「イエス様、あなたが 十字架の 上で 死なれ、わたしの 罪のために つぐないを してくださったこと、それによって、わたしが 神様の 愛を 経験し、永遠に あなたと いっしょに 暮らすことが できるように なることを 感謝します。どうぞ、わたしの 毎日の 暮らしに 加わり、いつも わたしと いっしょに いてください。わたしが 良い 子で いて あなたの そばに とどまれるように 助けてください。そして、周りの 人たちに 対して 親切で やさしく なれるように 教えてください。アァメン。


脚注

*1* ゼカリヤ書 9:9-10

文:サムエル・キーティング、聖書の記録に基づいて 絵:ゼブ デザイン:ロイ・エバンス
出版:マイ・ワンダー・スタジオ Copyright © 2019年、ファミリーインターナショナル
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タグ: 子供のための物語, イエス様, 救い, イースター, 生きることと死ぬこと