牧場の 仲間たちの お話:王子様に 変身しなかった ネズミ
子供時代、わたしと 兄たちは、一時、農場で 見つけた 野ネズミを 素手で つかまえていたことが ありました。農場の ネコが 野ネズミを つかまえる 様子を 見ていて、楽しそうだから わたしたちも 野ネズミを つかまえてみようと 思いました。つかまえた 後は、また にがすのです。
いとこの 農場に 遊びに 行った 時、わたしたちは どんなふうにして 野ネズミを つかまえているかを 話しました。いとこは 自分が つかまえた 野ネズミを 見ると、すごく かわいらしいと 思って、野ネズミの 鼻に キスしてしまいました! 野ネズミは どうしたでしょうか? 彼女に かみついたのです!
野ネズミに キスするなんて、なんて おろかなんだろう、きっと いとこは おこられるだろうなぁと、わたしたちは 後で 母に 話しました。が、母は わたしたちが 野ネズミを つかまえたり していることは 知らなかったので、当然の ことながら、わたしたち みんなが おこられることに なりました。一見 かわいらしい 野ネズミだって、危険な 病気を 持っているかも しれないのだと、母は 説明してくれました。それ以来、わたしたちは 二度と 野ネズミを つかまえないようにと、きびしく 言われたのでした。
動物は 大切に あつかわなければ なりません。野ネズミだって、別に 悪いことを していた わけでは ないので、追いかけ回して おどかすのは 正しいことでは なかったのです。
「正しい 人は その 家ちくの 命を かえりみる。」(口語訳聖書、箴言 12:10)