牧場の 仲間たちの お話
はじめに
神様が 造られた 動物たちの 実話集へ、ようこそ。動物たちの おどろくような 一面が 楽しく 読めますよ。
これらの お話は、わたしが 子供だったころ 牧場で 暮らしていた 時に、わたしや 家族が 動物たちと 経験したことが もとに なっています。
神様が 造られた すばらしい 動物たちと 共に 地球上で 暮らすのは、神様が 下さった 喜びの 一つでも あります!
クリスティ・S・リンチ
ネコ毛布
犬と ネコは 仲が 悪いと 思っている 人が 大勢 いますが、必ずしも そうとは 限りません。犬と ネコは、最高の 仲良しに なることも あるのです。わたしの 父が 飼っていた バセットハウンドの シドと 牧場の ネコたちが、そうでした。シドは、ネコの 親子と 仲良しでした。
日中、シドが 面白がって ネコたちを 追いかけることが ありました。ネコたちは、シドが ただ 遊びたがっているだけだと 知っているので、いっしょになって 遊びます。最後には、ネコたちは 木に かけ登ります。シドは 木の 下に 立って ネコたちを 見上げ、楽しい 追いかけっこが できたことで 満足そうに 立ち去ります。
シドは、外の 犬小屋で ねむりました。雪が 降って 寒い 時などは、わたしの 母が 犬小屋の 中に 古い 毛布などを しき、犬小屋の 入口にも 毛布を かけて、中が 冷えないように しました。でも シドは、自分でも、もっと 暖かく いられる 方法を 見つけました。ネコたちを 犬小屋の 中に 招き入れ、自分の 上に 乗っかって ねさせたのです。シド専用の ネコ毛布という わけですね。
朝に なって 父が 牧場の 雑用を しに 外に 出ると、シドは いつも うれしそうに 犬小屋から 出てきます。けれども 冬の間、犬小屋から まず 出て来るのは、犬では なく、1ぴきの ネコ、続いて もう1ぴきの ネコ、そして 最後の ネコなのです。3びきの ネコが みんな 犬小屋の 外に 出ると、最後に シドが 出てきて のびを します。一晩中 暖かい ネコ毛布に くるまれて ぐっすりと ねむったので、シドは 満足そうです。
シドと ネコたちは、いっしょに いれば、おたがい 暖まると 知っていたのです。仲間って、そのための ものでは ないでしょうか。何かを いっしょに したり、助け合ったりするためにね。
「友を 持つ 者は、自分自身も 友らしく ふるわねば ならない。」(箴言 18:24を 分かりやすく 言いかえたもの)