牧場の 仲間たちの お話:こわがりやの犬
英語では、気が 小さい ことや おくびょうな ことを 「こわがりやの ネコ」と 表現することが ありますが、この 物語は、「こわがりや」では なく、犬まで こわがらせてしまうほど 勇かんだった ネコについての お話です。
父の いとこは、ブルーという 名前の 優秀な 番犬を 飼っていました。ブルーは、農場を よく 守ってくれました。けれども、わたしたち 子供たちが 彼の 農場に 行くと、ブルーは いつも はげしく ほえました。かみついたりは しませんでしたが、わたしたちを こわがらせたかったのです。
ある日の こと。父の いとこが ブルーを 連れて わたしたちの 農場に 来ました。ブルーは トラックから 降りると、早速 わたしたちに 向かって ほえ始めました。けれども ブルーは、わたしたちに 勇かんな 三毛ネコが いるなんて、思いも しませんでした。ミケは、ブルーが わたしたちを こわがらせているのが 気に 入らなかったのです。それで、ミケは どうしたでしょうか?
「ウゥ~ッ!!」 ミケは 全身の 毛を 逆立て、うなり声を 上げながら、ブルーに 突進しました。ブルーは ネコを 追いかけたことは ありましたが、自分に 飛びかかってこようと する 勇かんな ネコなんて、今まで お目に かかったことが ありません。こわくなりました! ミケから 逃げようと、すかさず トラックの 荷台に 飛び乗り、かくれてしまいました。そして、飼い主が 連れて 帰るまで 出てこなかったのです。
その日、勇かんな ミケは わたしたちの 英雄に なりました! ブルーに ケガを させたりは しませんでしたが、近づかないようにと 警告したのです。
「強く 雄々しく あれ。うろたえては ならない。おののいては ならない。あなたが どこに 行っても あなたの 神、主は 共に いる。」(新共同訳聖書、ヨシュア記 1:9)