マイ・ワンダー・スタジオ
忘れないで、  ロイ!
水曜日, 8月 28, 2013

第1話

 ロイは 友だちの セドリックの 家に 招かれて、1週間、聖書の 勉強を しながら いっしょに 楽しく 過ごしていました。

ジェフリー(セドリックのお父さん):今夜は、暗記した 聖句を おさらいするよ。みんな、ぼくたちが 暗記に 使っている、鍵となる 聖句の 小冊子は 持ってきたかな?

ロイ:しまった! 忘れちゃったよ!

ジェフリー:この次は、忘れないように。聖書の 約束を 暗記するのは、毎日の くらしに 神の み言葉が 力強く 生きてくるように するための 鍵だからね。暗記は、心を 神の み言葉で 満たす 方法でも ある。心が み言葉に 満たされていないのは、医者が やり方も わきまえていないのに 人を いやそうと するような ものだ。または・・・。セドリック。

セドリック:道具箱を 持たないで 仕事に 行く 機械工みたいです。それから・・・

ロイ:(はいはい。もう、何度も 聞いたこと ありますよ。)

ジェフリー:明日の 朝は、ディボーションで 暗記できるように、鍵となる 聖書の 約束の 小冊子を 持ってくるのを、忘れないようにね。

ロイ:はい!

ジェフリー:お休み!

ロイ:あったぞ!

声:聖書の 約束を 暗記するのは・・・毎日の くらしに 神の み言葉が・・・力強く 生きてくるように するための 鍵だからね。

おじいさん:ロイ! 聞いてるかい?

ロイ:はい! (あれ、一体 ここは どこだろう?)

おじいさん:君は これから 出かけて行くんだ、分かっているね?

ロイ:はい!

おじいさん:鍵は ちゃんと 持ったかい?

ロイ:おっと、忘れるところだった! でも、鍵は どこだ?

若い男性1:そこに いたのか! 地下道に 急ぐんだ!

おじいさん:鍵を 忘れちゃ いけんぞ。

若い男性2:速く! 兵隊たちが 来るよ。クリスチャンを 逮捕して 回ってるんだ。

おじいさん:わしが、兵隊を 足止めしているから。

若い男性2:速く!

ロイ:鍵が! 鍵が! 鍵は、どこなんだ?

兵隊:皇帝の 名において、開けるんだ!

ドン! ドン!

ローマ兵:クリスチャンは、どこだ?

おじいさん:クリスチャンとは?

ローマ兵:家中を 探せ!

少年:静かにね。

ロイ:うへっ、くさいなぁ!

ロイ:そろそろ、出られるかな?

若い男性1:もうすぐだよ。次の 角を 曲がったらね。・・・

ロイ:出口が ふさがれている!

若い男性1:分かってるよ。鍵を 出して。

ロイ:いけない! 鍵を 忘れちゃった・・・まただぁ! ここで 待ってて。もどって、取って来るから!

ロイ:もうすぐだぞ。

2階

ロイ:だれも いないようだなぁ。この銅像、どこかで 見なかったかな。何を 指さしているんだろう?

ロイ:うわぁ!

続く・・・

* * *

第2話

 これまでの お話:ロイは、友だちの お父さんが 聖書クラスの 生徒たちのために 作ってくれた 小冊子に のっている、鍵となる 聖書の 約束を 暗記することを おこたっていました。気が 付くと、ロイは 夢の 中で、中世の ローマに いました。危うく つかまりそうな ところを 脱出した 後、脱出口の ロックを 開けるための 鍵を 忘れてきたことを 思い出し、鍵を 探すために、今 来た 地下道を 引き返します。廃墟となった ローマの 村の 中で 鍵を 探していると、とびらの 方を 指さしている 銅像が 立っていました。そこで その とびらを 通りぬけてみると、ロイは また 別の 冒険へと 突入していったのです!

ロイ:ここは どこだろう?

ローマ兵:おい、こっちへ 来い! 逃げるつもりだったんだな? 歩くんだ。

おじいさん:おい! こっちだ! 速く!

ロイ:(ふぅ! 見られないで すんだよ。)

おじいさん:中に 入って。なわを ほどいてあげよう。ついて来なさい。

おじいさん:さあ、乗って。安全な 所に 連れて行ってくれるよ。いつか この 鍵が 必要に なるだろう。友よ、神の ご加護を。

ロイ:(おどろきだ! 同じ おじいさんじゃ ないか。)

数時間後・・・

御者1:しばらく 休けいだ。馬にも 水を 飲ませないと。

御者2:しまった! つけられてたぞ。

御者1:速く! かくれろ!

ロイ:のどが カラカラだ。一口、飲んで行こう。

若い男性:速く! 急いで! こっちだよ。

ローマ兵1:つかまえたぞ!

ローマ兵2:お前が 来るのを、待ってたのさ! さあ、乗るんだ!

夜に なって・・・

若い男性:こっちを 見ていないぞ。速く、鍵を かして。鍵が あれば、ロックを 開けて、逃げられるよ。

ロイ:いけない、まただ! きっと、井戸ばたに 忘れてきちゃったんだ。参ったなぁ!

 ローマは、栄光と 歓楽の 偉大な 都市でしたが・・・だれにとっても そうとは 限りません。ろうやの 中では・・・

ロイ:今度こそ、大変なことに なったぞ。

おじいさん:お若いの。こわがることは ない。

ロイ:また、あなたでしたか! 一体、だれなんですか?

おじいさん:君の 役に 立ちたいだけさ。

ロイ:ぼくって、本当に ダメなんです。いつも まちがってばかりだ。

おじいさん:そう 気落ちなさるな。神は、心の くだけた 者たちを 使うのが お好きじゃ。そのほうが、心から 謙虚に 神の 力に 頼ることを、ご存じなのじゃよ。どんな とびらにも 鍵は 必ず あることを、忘れては いけないよ。さあ。この 鍵は きっと、君の 役に 立つよ。

ロイ:開いたぞ! おじいさんは、来ないんですか?

おじいさん:行きたまえ。また どこかで 会おう。

ロイ:すごく まぶしいなぁ。見えないよ! うわぁ!

ロイ:一体、どうしたんだろう? 今度は、どこに 来ちゃったのかな? コロシアムじゃ ないぞ。

続く・・・

* * *

第3話

 これまでの お話:ロイの 冒険は、おじいさんが くれた 鍵を 置き忘れてしまってから、どんどん 悪い 方向に 進んでいるようです。コロシアムの 地下ろうに 入れられると、また 例の おじいさんが いました。おじいさんは ロイを はげましてくれます。その 直後、ロイは 何の 前ぶれも なく、また 別の 場所に タイムスリップしてしまいました。

カウボーイ:急いで! 走るんだ!

ロイ:ならず者!? ここは、どこですか?

カウボーイ:話してる ヒマなんか ないよ! 荷馬車に 乗るんだ。

ロイ:何て こった! 別の 冒険かぁ!

カウボーイ:そこに かくれよう。

ロイ:古い 炭鉱ですか?

カウボーイ:ああ。鍵を かしてくれ。速く!

ロイ:鍵? ああ、ここに あるかな。やった! 今度は 忘れてないぞ!

カウボーイ:喜んでる 場合か。・・・ならず者が 追いかけてきてるんだぞ。

ロイ:ならず者が 来た!

おじいさん:こっちじゃ! トンネルを ぬけるんだ。

ロイ:また 会えましたね!

おじいさん:山の 中に トンネルが 通っているのじゃが・・・

カウボーイ:急いで!

ロイ:走らないと。

おじいさん:一方の 道は、ふさがれておる! 左は ダメだぞ! (言っても ムダか・・・。まだ、落ち着いて 人の 話を 聞くことが 身について おらんなぁ。)

ロイ:ねぇ、待ってよ! どっちに 行ったんだろう?! 右かな、左かな? 決めるのは 苦手だなぁ!

ロイ:ふ~む。左が いいかな。

突然・・・

ロイ:大変だ! こっちの トンネルは くずれてる! もどって、ちがう方の トンネルに 行かないと。ランプを 落としちゃった! 助けて!

ロイ:助けて! 落ちるよー!

続く・・・

* * *

第4話

 これまでの お話:ロイは 危ういところで、中世の ローマ兵や、アメリカ西部の ならず者から 逃れました。今回の 冒険で、ロイは 鍵のことを ちゃんと 覚えていられるでしょうか?

ロイ:うわ! ここは 一体? おや?

海賊1:おい! メイティ、何だ、これは?

海賊2:浜に 打ち上げられた、雑魚でさあ! ハッハ!

船長:つかまえろ!

海賊たち:ラム酒でも 飲みながら、ヨーホーホー!

ロイ:何て こった!

海賊:雑魚め。ここで 待ってろ。

おじいさん:やあ。つかまったのかい?

ロイ:おじいさんも ここに いるんですか? 助けてください!

おじいさん:今は、わしに できる ことは あまり ないよ。

船長:船に 乗せろ!

海賊:行け。

おじいさん:(ささやき声で)鍵を。

ロイ:そうだった!

海賊:こちらですよ!

海賊:泳いで 逃げようったって、無理だぜ。ハッハ!

船長:船底に 閉じこめておくんだ!

海賊:アイアイサー!

海賊:小鳥ちゃん! 新しい おうちだよ。

おじいさん:夜に なったら、脱出だ。

ロイ:はい。火薬の 入った たると いっしょなんて、いやです。

夜に なって・・・

おじいさん:今だ! やつらは よっぱらって、仲間同士 ケンカしている。その間に、脱出だ! 君の 持っている 鍵で、とびらを 開けたまえ。

ロイ:今度は 持ってきて、本当に よかったです。

おじいさん:静かにな。

海賊:下がれ、よっぱらいの アザラシめが!

すると、突然・・・

ドカーン!

ロイ:助けて!

続く・・・

* * *

第5話

 これまでの お話:最後の 冒険で、ロイは 海ぞく船に つかまっていましたが、今回は 鍵を 忘れずに 持っていたので、ろうやの ロックを 開けて 逃げ出すことが できました。そして、船が 爆発する 前に、無事 ボートで 脱出することが できたのでした!

ロイ:助けて! おぼれるよー! だれかー、助けて! だれか・・・あれ?! 夢かぁ!

ロイ:夢に しちゃあ・・・どうして ぬれてるんだろう? そっか。雨が 降ってたんだ。まどを 閉め忘れてたよ。

ジェフリー:ロイ! 起きてるかい? あと 10分で 朝食だよ!

ロイ:スゴい 夢だったなぁ! 速く! また おくれちゃうよ! 待てよ。忘れ物だ! 鍵となる 聖書の 約束の 小冊子! 朝食を 食べながら 暗記しようっと。

ジェフリー:今日は、鍵となる 聖書の 約束を 忘れないように、何度か おさらいしようね。いつか、この 約束を 暗記したことを 感謝するように なるよ。暗記した み言葉を 通して、神様は 君たちに 語りかけ、また 人生を 導いてくださるんだ。

ロイ:(ホントに そうだね。)

終わり

 「あなたの み言葉は、わたしの 足の ともしび、わたしの 道の 光です。」(新改訳聖書、詩篇 119:105)

 「わたしは あなたに むかって 罪を 犯すことの ないように、心の うちに み言葉を たくわえました。」(口語訳聖書、詩篇 119:11)

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タグ: 暗記, コミック, 忘れないで、ロイ, 神のみ言葉