マイ・ワンダー・スタジオ
イーディスの宝
水曜日, 10月 14, 2015

イーディスの宝

 裕福な 貴族の レディー・コンスタンス・セルフォードは、他の人たちの 助けに なるようなことは ほとんど 何も しませんでした。その一方、メイドの イーディス・ギブオールは、いつも 他の人たちを 助けることに 熱心で、自分の わずかな 収入の 中から、できる 時には いつでも 宣教活動のための 寄付も していました。

レディー・セルフォード:イーディス、どこなの? イーディス!

イーディス:はい、奥様。

レディー・セルフォード:教会では、宣教活動や 貧しい 人たちを 助けることの 大切さについての 説教が 延々と 続いたわ。だけど、どうして わたしが そんなことを しなくちゃ いけないのかしら? 人々が 貧しいのは、わたしの せいじゃ ないのにね。

レディー・セルフォード:留守中、だれか 来たかしら?

イーディス:新聞配達の 少年が。新聞を 正面玄関まで 届けるなら チップを 差し上げると お約束されたそうですね。

レディー・セルフォード:ああ、あの なまけ者の 少年ね。それで・・・?

イーディス:お、奥様の 代わりに、チップを 渡しておきました。

レディー・セルフォード:ふん、もし あなたが あの子に チップを あげたいなら、それは それで 構わないわ。全く、いつも むさ苦しくて、髪の毛も ボサボサだわ。

レディー・セルフォード:ところで、イーディス。今日は、お客様が 見えることに なったの。カーテンを 洗ってちょうだい。コックの 手伝いも お願いね。

イーディス:でも 奥様、今日は 人と 会う 約束が・・・

レディー・セルフォード:そうだったわね、イーディス。だけど、お客様が 7時に 見えるのよ。

イーディス:分かりました、奥様。

ピンポーン!

郵便配達人:イーディス・ギブオール様へ、お届け物です。

イーディス:わたしですが。

郵便配達人:では、ここに 署名を お願いします。

イーディス:ありがとうございました。良い 1日を。

郵便配達人:どういたしまして! あなたも、良い 1日を。

親愛なる イーディスへ、

 わたしが 病気の 時には、買い物を したり、子供たちを 見てくださって、本当に ありがとうございました。心ばかりの お礼を 送ります。

敬具、フェリシティ・チャドウィック

イーディス:まぁ、何て やさしいのかしら! この お金の 一部を、ロンドンに できた 新しい 児童養護施設に 送りましょう・・・

パーソン夫人:お休み、コンスタンス。おいしい 夕食を ありがとう!

パーソン氏:すごい ごちそうだったよ。

レディー・セルフォード:どういたしまして! お休みなさい。

セーブル夫人:楽しい 夜だったわ。家の 中は、どこも ピカピカなのね。どうやったら、そんなに きれいに しておけるのかしら。

セーブル氏:ああ、まさに 女性の タッチだね。

レディー・セルフォード:ありがとう。お休みなさい。

レディー・セルフォード:ふぅ・・・やっと 終わったわ。イーディス!

イーディス:はい、奥様。

レディー・セルフォード:わたしは もう ねるから、後片付けを よろしくね。お休み。

イーディス:はい、奥様。お休みなさいませ。

 その夜、レディー・セルフォードは 夢を 見ました。レディー・セルフォードも イーディスも 死んで、天国に いる 夢でした。

天使:こちらです、コンスタンスさん。

レディー・セルフォード:何て ステキな お屋敷でしょう。まるで 宮殿だわ。だれの お屋敷ですの?

天使:あなたの メイドだった、イーディス・ギブオールさんのです。

天使:さあ・・・あなたの お宅に ご案内しますよ。

レディー・セルフォード:(まぁ、イーディスが あんなに ステキな お屋敷を いただけるなら、わたしは もっと すごい 所を いただけるに ちがいないわ!)

レディー・セルフォード:ふ~ん・・・こちらの お家は、質素ですわね。道が ちがうんじゃ ないかしら?

天使:もう、すぐ そこですよ。コンスタンスさん、こちらです。

レディー・セルフォード:こ、これは?!

天使:ここが、あなたの コテージです。

レディー・セルフォード:わ、わたしの コテージですって?

天使:はい。あなたが 送ってきた 資材では、これを 建てるのが やっとだったのです。

レディー・セルフォード:で、でも・・・

天使:イーディスは、常日ごろから 他の人たちのために 祈り、宣教活動や チャリティーのために、できる限りの ことを して 助けてきました。

イーディス:・・・今日 わたしの 助けを 必要と している 人は、だれでしょうか・・・

天使:そうする ことで、彼女は ものすごく たくさんの 資材を 送ってきました。ですから、当然、あんなに すばらしい 屋敷に なったのです。

建築している天使:資材が 後から 後から 来続けるのよ。宮殿みたいに なるわね!

天使:あなたの ほうはと 言うと、資材を ほとんど 送って こないので、この 小さな コテージを 建てるのが 精一杯だったのです。

建築している天使:土台は しっかり できたわ。だけど、それ以上は ほとんど 資材が なくて。

 天国に 行って 神様から 報酬を いただく 時、地上での 行いを 通して 本当に 天国に 宝を 貯えていたのは だれかが 分かって、わたしたちは びっくりするかも しれません。

 「少ししか まかない 者は、少ししか 刈り取らず、豊かに まく 者は、豊かに 刈り取る ことに なる。」(口語訳聖書、コリント人への 第二の 手紙 9:6)

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タグ: コミック, おしみなく与えること