クリスマス・アドベント・カード
この24枚のカードには、2,000年前の初めてのクリスマスの物語がつづられています。お話は、聖書のルカによる福音書とマタイによる福音書の最初の2章をわかりやすくしたものです。
使い方
6ページ分全部(カラーまたは白黒)を、厚紙に印刷する。
各ページを、太い実線に沿って、4つのセクションに切り分ける。各カードは真ん中の点線に沿って2つ折りにし、裏にスティックのりを付けて貼り合わせる。
アドベント・カレンダーとして使う場合は、12月1日から始め、毎日1枚ずつ新しいカードを飾る。赤ちゃんのイエス様の誕生に向けて、登場する人物を見ていきましょう。
カードは、クリスマスツリーの飾り付けとしても使えます(上の部分に穴を開け、ツリーにかけるためのリボンを通す)。クリスマスの食事をする時に、テーブルを飾り付けるのに使ってもいいでしょう。
絵の部分と物語の部分を別々に切り離せば、絵と物語を合わせるゲームに使うこともできます。
白黒版もあるので、クリスマスのぬり絵のアクティビティに使って下さい。
エリサベツと ザカリヤは、ユダヤの 村に 住んでいました。ザカリヤは 祭司で、2人とも 主の おきてと いましめを ことごとく 守り、神の 御前に 正しい 生活を 送っていました。エリサベツには 子供が できなかったので、2人には 子供が おらず、2人とも、すでに 年老いていました。
ルカによる 福音書 1:5-7
ある日、ザカリヤは 神殿で 祭司の 務めを していました。慣例に 従って 選ばれた ザカリヤは、その日、聖所で 香を たくことに なっていました。
人々が 神殿の 外で 祈っている 間、ザカリヤは 神殿の 中に 入りました。すると 突然、天使が 現れました。
ルカによる 福音書 1:8-11
天使を 見た ザカリヤは、おどろいて しまいました。天使は ザカリヤに 言いました。「おそれるな、ザカリヤよ。神が、あなたの 祈りを 聞き入れて 下さったのだ。あなたの 妻エリサベツは 男の子を 産むであろう。その子を ヨハネと 名付けなさい。彼は 主の 御前に 大いなる 者と なり、イスラエルの 多くの 子らを、主なる 彼らの 神に 立ち帰らせるであろう。」
ルカによる 福音書 1:12-17
ザカリヤは 天使に 言いました。「どうして そんな事が、あり得るでしょうか? 私は 老人ですし、妻も 年を とっています。」
すると、天使が 答えて 言いました。「わたしは 神の 御前に 立つ ガブリエルで あって、この 喜ばしい 知らせを あなたに 語り伝えるために、つかわされた ものである。時が 来れば 成就する わたしの 言葉を 信じなかったから、あなたは 口が きけなく なり、この事の 起こる 日まで、ものが 言えなく なる。」
ルカによる 福音書 1:18-25
何キロも はなれた ナザレという 町に、マリヤという 若い 女性が 住んでいました。マリヤは、ヨセフという 人と 結婚する 約束を していました。ヨセフは ダビデ王の 子孫で、大工として 働いていました。
ルカによる 福音書 1:26-27
エリサベツが 身ごもって 6か月目に、神様は 天使ガブリエルを、ナザレの マリヤの 元へ つかわしました。ガブリエルは 言いました。「恵まれた 女よ、おめでとう、主が あなたと 共に おられます!
あなたは 身ごもって 男の子を 産むでしょう。その子を イエスと 名付けなさい。」 それを 聞いた マリヤは、何だか 訳が 分かりませんでした。
ルカによる 福音書 1:26-31
「彼は 大いなる者と なり、いと高き者の 子と、となえられるでしょう。」
マリヤは 言いました。「でも、私には まだ 夫が ありません。」
ガブリエルは 答えました。「神の 力が、この子を もたらすのです。子供が できないと 言われていた、あなたの 親戚の エリサベツも、老齢なのに、身ごもって 6ヶ月が たっていますよ。神には、何でも できない ことは ないのです!」
「わたしは、主の はしためです。」と マリヤが 言うと、ガブリエルは 去って行きました。
ルカによる 福音書 1:32-38
そのすぐ後、マリヤは 急いで エリサベツの 元へ 行きました。
マリヤは ザカリヤの 家に 入って、エリサベツに あいさつしました。
ルカによる 福音書 1:39-40
エリサベツが マリヤの あいさつを 聞くと、おなかの 赤ちゃんが はねました。エリサベツは 声高く さけんで 言いました。「あなたは、女の 中で 最高に 祝福されています! そして、おなかの 赤ちゃんも!」
マリヤは 言いました。「私は 心から 主を 賛美し、私の 魂は 救い主である 神を たたえます。今からは、みんなが 私を 祝福された 女と 言うでしょう。聖なる 神様、力ある 神様が、私のために 大きな ことを して下さったからです。」
ルカによる 福音書 1:41-56
いよいよ 月が 満ちると、エリサベツは 男の子を 産みました。みんな、赤ちゃんの 名前は お父さんの 名前に ちなんで ザカリヤに なるのだと 思っていました。ところが、エリサベツが 言いました。「いいえ! この子の 名前は、ヨハネに しなくては。」 そこで、みんなは ザカリヤに、赤ちゃんを どんな 名前に したいのかと たずねました。ザカリヤは、板に こう 書きました。「その名は ヨハネ」。すると その瞬間、ザカリヤは 再び 話すことが できるように なり、神様を ほめたたえ始めたのでした。
ルカによる 福音書 1:57-80
マリヤが ナザレに もどると、ヨセフは、彼女が 身重に なっている ことを 知りました。ヨセフは 正しい 人だったので、すでに 身重に なっている マリヤと 結婚することは できず、離縁しなければ ならないと 思いました。
ところが、主の 天使が 夢の 中で ヨセフに 現れて、こう 言いました。「ヨセフ、心配しないで マリヤを 妻として むかえなさい。彼女が 身ごもって いるのは、聖霊による ものなのだから。マリヤは 男の子を 産むであろう。その子を、イエスと 名付けなさい。」
マタイによる 福音書 1:18-25
そのころ、ローマの 皇帝アウグストから、ローマ帝国の 人口調査を するようにとの 命令が 出ました。それで みんな、登録を するために、自分の 生まれ故郷へ 帰らなければ なりませんでした。
(人口調査とは、各地域に 何人 住んで いるかを 調べるための 調査です。)
ルカによる 福音書 2:1-3
ヨセフは ダビデの 家系だったので、ガリラヤの 町ナザレを 出て、ダビデ王の 生まれた 町である、ユダヤの ベツレヘムへ 行かなければ なりませんでした。それで、ヨセフと 身重の マリヤは、遠い ベツレヘムへと 旅立ちました。
ルカによる 福音書 2:4-5
2人が ベツレヘムに 着いたころは、マリヤの 出産時期でした。けれども、ヨセフと マリヤには、とまる 所が ありません。あちこちの 町から 帰って来た 人達で、どこも いっぱいだったのです。
ルカによる 福音書 2:6-7
とうとう、マリヤが 出産しそうなのを 見た 親切な 人が、馬小屋に とまって いいと 言ってくれました。そこなら、動物達と いっしょですが、暖かく 過ごせます。その夜、イエス様が 生まれたのでした!
ルカによる 福音書 2:6-7
ベツレヘムの 郊外では、羊飼い達が 羊の 群れの 番を していました。長い 夜は 寒く、羊飼い達は たき火に あたって 暖まっていました。辺りは 実に 静かで、空には 満天の 星が かがやいていました。
ルカによる 福音書 2:8
突然、主の 天使が 現れて、明るい 光が そこら中を 照らしました。羊飼い達は、びっくりぎょうてんしました。
天使が 言いました。「こわがる ことは ありません! わたしは、大きな 喜びを 伝えるために 来ました。
今日、ベツレヘムに、救い主が お生まれに なりました! あなたがたは、その 赤ちゃんが 飼い葉おけに ねかされて いるのを 見るでしょう。」
ルカによる 福音書 2:9-12
すると、おびただしいほどの 天使が 現れ、神様への 賛美を 歌いました。「地上の 人々に 愛を 表して 下さった、いと高き 所に おられる 神に、栄光が あるように!」
天使達が 天国に もどって行くと、羊飼い達は たがいに 語り合いました。「ベツレヘムへ 行って、主が 教えて下さった 出来事を 見て来よう。」
ルカによる 福音書 2:13-15
一方、遠く はなれた 東の 国では、天文学の 研究を している 博士達が、新しい 星が 現れるのを 目撃しました。博士達は それを、偉大な 王様が 生まれたという 神様からの しるしとして 受け止めました。
マタイによる 福音書 2:1-2
20. 博士達が エルサレムに やって来る
博士達は、ユダヤよりも ずっと 東の 遠い 国から、新しく 生まれた 赤ちゃんを おがむために 旅して来ました。博士達は、この 新しい 王様への 贈り物として、黄金と 乳香と 没薬を 持って来ました。
マタイによる 福音書 2:1-2, 11
21. 博士達が ヘロデ王を 訪ねる
エルサレムでは、新しく 生まれた 王様は どこかと 博士達に たずねられた ヘロデ王が、祭司長や 律法学者達に たずねました。「メシヤは どこで 生まれるのか?」
「ユダヤの ベツレヘムの 町で ございます。」と、彼らは 答えました。それで、ヘロデ王は 博士達に それを 伝えました。
マタイによる 福音書 2:3-7
22. 博士達が ベツレヘムに やって来る
博士達が ベツレヘムに 向かうと、彼らが 以前 東の国で 見たのと 同じ 星が 現れました。彼らは 大喜びで、星の 進む 方へ 向かいました。そして 星は、幼子が いるところで 止まったのでした。
マタイによる 福音書 2:8-9
23. お客さん
羊飼い達は、ヨセフと マリヤが とまっていた 馬小屋を 見つけました。そこには、天使の 言った通り、飼い葉おけに 赤ちゃんが ねかされて いました。
博士達が 子供の 元に 到着した 時は、ひざまずいて、黄金と 乳香と 没薬の 贈り物を 新しい 王様に ささげました。
ルカによる 福音書 2:16-19と マタイによる 福音書 2:11
24. イエス様は 王様
彼の 名前は イエスです。イエス様は、いと高き 神様の 子です。主なる 神は、イエス様を 王様に しました。そして、先祖である ダビデ王の 王座を 与えました。イエス様の 国には 限界が なく、決して 滅びることも ありません!
文と絵とデザイン:ディディエ・マーティンCopyright © 2022年、ディディエ・マーティン 許可を得て使用