マイ・ワンダー・スタジオ
聖書ミニワールド : イースター物語
水曜日, 4月 12, 2017

聖書ミニワールド:イースター物語

イエス様が 十字架に かけられて 死なれた 後、アリマタヤの 金持ちで ヨセフという 人が、イエス様の 遺体を 引き取りたいと、ピラトに 願い出ました。ピラトは ヨセフに その 許可を 与えました。

イエス様が はりつけに なる 前、ヨセフは、ユダヤ人を おそれて いたので、ひそかに イエス様の 弟子に なりましたが、イエス様の 死後は、堂々と 表立って イエス様の 埋葬の 手配を したのです。

この お話は、新約聖書の 四つの 福音書に 書かれている、イエス様の 埋葬から 復活に 至るまでの 出来事に 関する 記録に 基づいています。*1*

以前、暗く なってから イエス様に 会いに 来たことの ある、パリサイ人の ニコデモという 人も、埋葬の 準備のために、没薬と 沈香を 混ぜた ものを 持って来ました。

イエス様が 十字架に かけられた 所には 一つの 園が あり、そこには、まだ だれも 葬られたことの ない 新しい お墓が ありました。その日は ユダヤ人の 特別な 日の 準備が あったので、彼らは すぐ近くに あった その お墓に イエス様を 納めました。

彼らは ユダヤ人の 埋葬の 習慣に 従い、イエス様の 体に 香料を 塗って、亜麻布で 包みました。

イエス様が 逮捕される 前の 日は、過越の祭りの 準備の 日だったので、ヨハネと ペテロは、前もって 過越の 食事の 場所を 見つけて 準備するよう 送り出されました。(マルコ 14:12-17) 弟子たちと いっしょに 食事を した 後、イエス様は オリブ山へ 行かれました。イエス様は そこで 裏切られ、逮捕されました。その 翌日は、1年の 内でも 大事な 安息日である、過越の 安息日の 準備の 日でした。*3*

イエス様の 体が お墓に 納められると、入口は 大きな 石で ふさがれました。マグダラの マリヤと もう一人の マリヤも、その様子を 見ていました。

マリヤ:もう 家に 帰らないと。じきに 過越の 安息日が 始まるわ。

ユダヤの 暦に よると、安息日は 日の入りと 共に 始まり、翌日の 夕暮れに 終わります。それは、創世記の 第1章の 表現に 基づいています。1日が 終わるごとに、「夕と なり、また 朝と なった。」と 書かれています。

準備の 日の 翌日に なると、祭司長と パリサイ人たちは ピラトの もとに 集まって 言いました。「長官、あの 偽り者が まだ 生きていたとき、『三日の 後に 自分は よみがえる』と 言ったのを、思い出しました。ですから、三日目まで 墓の 番を するように、さしずを して下さい。そうしないと、弟子たちが 夜の 間に 来て 彼を ぬすみ出し、『イエスは 死人の 中から よみがえった』と、民衆に 言いふらすかも 知れません。そうなると、みんなが 前よりも、もっと ひどく だまされることに なりましょう。」

ピラトは 彼らに 言いました。「番人が いるから、行って できる限り、番を させるが よい。」

そこで、彼らは 行って 石に 封印を し、番人を 置いて お墓の 番を させました。

番人:死人の 番なんて、楽な 仕事さ。逃げる訳 ないしな!

安息日が 終わると、マグダラの マリヤと ヤコブの 母 マリヤ、それに サロメが、イエス様の 体に 塗るための 香料を 持って、お墓に 出かけて行きました。

女性:だれが、わたしたちのために お墓の 入口から 石を 転がして くれるかしら?

週の 初めの 日の 明け方に、女の人たちは お墓に 行きました。

すると 突然、大きな 地震が 起きました。そして、主の 天使が 現れたのです!

番人:一体 どうなってるんだ? 地面が ゆれてるぞ!

番人:主の 天使だ! どうか、あわれみを!

天使は 下りてきて、お墓の 入口から 石を わきへ 転がし、その上に すわりました。その姿は いなずまのように 輝き、その衣は 雪のように 真白く 光っていました。見張りを していた 人たちは、おそろしさの 余り ふるえあがって、気絶してしまいました。

女性:見て、マリヤ! 天使が 石を どけてくれたわ!

天使は 女の人たちに 向かって 言いました。「おそれることは ない。あなたがたが イエス様を さがしていることは 分かっているが、もう ここには おられない。以前から 言っておられた通りに、よみがえられたのである。

来て、イエス様の 体が 納められていた 場所を ごらんなさい。そして、急いで 弟子たちの ところへ 行き、イエス様が 死人の 中から よみがえられたことを 伝えなさい! イエス様は、あなたがたより 先に ガリラヤへ 行かれる。そこで お会いできるであろう。」

天使:おそれることは ない。イエス様は ここには おられない。

天使:以前 言っておられたように、よみがえられたのだ。

女の人たちは 興奮しながら、イエス様の 弟子たちに 伝えるため、お墓を 去りました。

けれども、マグダラの マリヤは 泣きながら、身を かがめて お墓の 中を 見ました。すると、白い 衣を 着た 二人の 天使が、イエス様の 体が 置かれていた 場所に、一人は 頭の 方に、もう一人は 足の 方に、すわっていました。

天使が マリヤに、「どうして 泣いているのか?」と たずねました。

マリヤは 答えました。「だれかが、主を 取り去りました。そして、どこに 置いたのか、分からないのです。」

天使:どうして 泣いているのか?

そして マリヤが 後ろを ふり向くと、そこに イエス様が 立っていました。けれども、それが イエス様で あることに 気が 付きませんでした。

イエス:だれを さがしているのかい?

マグダラのマリヤ:あの方を どこへ 置いたのか、どうか、教えて下さい。

イエス様が マリヤに 言いました。「女よ、なぜ 泣いているのか。だれを さがしているのか?」

マリヤは、その人が 園の 番人だと 思って 言いました。「もし あなたが、あの方を 移したのでしたら、どこへ 置いたのか、どうぞ、おっしゃって下さい。わたしが その方を 引き取ります。」

イエス:マリヤ!

イエス様は 彼女に「マリヤよ」と 言いました。マリヤは ふり返って、イエス様に 向かって「ラボニ」と 言いました。それは、先生という 意味です。

イエス様は 彼女に 言いました。「わたしに さわっては いけない。わたしは、まだ 父の みもとに 上って いないのだから。ただ、わたしの 兄弟たちの 所に 行って、『わたしは、わたしの 父 また あなたがたの 父で あって、わたしの 神 また あなたがたの 神で あられる 方の みもとへ 上って行く』と、彼らに 伝えなさい。」

イエス:マリヤ、わたしだよ、イエスだ。よみがえったんだよ! 生きているんだ!

マグダラの マリヤは 弟子たちの ところに 行って、自分が 主に 会ったこと、また イエス様が おっしゃったことを、みんなに 報告しました。

ヨハネ:来てみろよ、ペテロ! 石が 転がされているぞ!

ペテロ:待ってくれ!

ペテロと ヨハネは、お墓に 走って行きました。ヨハネは ペテロよりも 速く 走ったので、先に 着きました。

ヨハネが 身を かがめて 中を 見ると、亜麻布が そこに 置かれていましたが、中には 入りませんでした。ペテロも 着くと、お墓の 中に 入って、亜麻布を 見ました。イエス様の 頭に 巻かれていた 布は 亜麻布の そばには なくて、はなれた 別の 場所に くるめられていました。

ペテロ:お墓が 空っぽだ!

すると、ヨハネも 後から 中に 入って来て、お墓が 空なのを 見ました。

わたしが 生きているように、あなたがたも 生きるであろう!


脚注:

*1* ヨハネ 19:38-42、ヨハネ 20:1-18、マタイ 27:55-66、マタイ 28:1-15、マルコ 15:40-47、マルコ 16:1-11、ルカ 23:48-56、ルカ 24:1-12。

*2* ヨハネ 3:1-21

*3* ヨハネ 19:31、ルカ 23:50-56

*4* 創世記 1:5, 8, 13, 19, 23, 31

Paper model design, photos, and text by Didier Martin.
Copyright © 2017 by Didier Martin. Used by permission.
ダウンロード
タグ: イエス様, 死と死後の人生, イースター, 復活, 子供のための聖書物語