きちょうめんな トーマス
トーマスは、物を 片付けるのが 好きです。それは トーマスにとって、ゲームの ような ものなのです。
トーマスは、食卓を 片付けたり、食後に テーブルの 下の 床を はいたり するなどの 雑用も 好きでした。はいた 後の 床は 見た 目も きれいだし、足元が きれいだと 気持ちが いいものです。お母さんや お父さんが ほめてくれた 時などは、格別です。トーマスが きちんと 最後まで 雑用を してくれる ことを、両親は ほこらしく 思ってくれました。
トーマスは、今日は お母さんの 手伝いで 洗たく物を ほす ことに しました。いつもは ケイトが 手伝うのですが、今日は つかれている 様子です。ゆっくり したいかも しれません。
洗たく機から 終了の ブザーが 聞こえて くると、トーマスは 洗たく機の 所まで ワゴンを 引っ張って 行き、洗たく物を いっぱい のせると、庭に 向かいました。
今日は、晴れていて そよ風が ふいています。洗たく物を ほすには、もってこいの 日です! トーマスは 洗たくロープに シャツを ほしながら、楽しそうに 鼻歌を 口ずさんでいました。
「ねえ、トーマス! 何してんの?」 親友の チュリです。野球ボールを 上に 投げては キャッチしながら 立っていました。
「洗たく物を ほしてるんだよ。ねえ、見て。シャツが ピンと してるだろ。ぼく、練習したんだ!」 トーマスは、上手に ほせたので 得意そうです。初めて 洗たく物を ほそうと した 時は、シャツが 何枚も 地面に 落ちて、また 洗い直さなければ なりませんでした。でも あきらめなかったので、すぐに 上手に ほせるように なったのです。
「そんなの、つまらないよ! ねえ、いっしょに 遊ぼう!」 チュリが さそいます。
「いや、楽しいよ。自分で やって みなきゃ、楽しく ないなんて、分からないでしょ。」と、トーマスが 答えました。
チュリは よくよく 考えて みました。それも そうです。今までに 洗たく物を ほした ことなど、1度も ありません。チュリは 野球ボールと ミットを 下に 置いて 言いました。「分かったよ。じゃあ、やって みるから。だけど、もし 楽しく なかったら、ほかの ことを しようね。」
「じゃあ、この 洗たくばさみと シャツを 持って。ぼくの まねを するんだよ。」
トーマスは、シャツが かわいた 時に シワが できないように、きれいに ほして 見せました。そして、チュリが 洗たくロープに シャツを のばして ほすのも 手伝いました。トーマスの 犬 パプまで 走って きて 手伝おうと したので、二人は 大笑いしました。
まもなく すると、ケイトが 来ました。「まあ、トーマス! 洗たく物を ほして くれてるのね!」
トーマスは 得意気に 言いました。「チュリも、手伝って くれてるんだ。」 トーマスが チュリの 方を チラッと 見ると、チュリも トーマスと 同じくらい、ニコニコしています。
「二人とも、やさしいのね! そうだ、わたし・・・おやつを 用意して来るわ。終わったら、いっしょに 食べましょう。」
「君の 言った 通りだね。楽しいね。」 ケイトが 家の 中に 走っていくと、チュリが トーマスに 言いました。
「そうなんだ。洗たく物を ほすのは、楽しみの 半分。残りの 半分は、ほかの 人が 喜んで くれるっていう ことなんだ。」と、トーマス。洗たく物を ほし終わると、二人は おにごっこを しました。そして、ケイトが 持ってきてくれた かぼちゃパンと 牛乳の おやつを 食べました。
聖句:何に よらず 手を つけた ことは 熱心に するが よい。新共同訳聖書、コヘレトの 言葉 9:10