マイ・ワンダー・スタジオ
あきらめず、 がんばり続けよう
月曜日, 4月 11, 2016

あきらめず、がんばり続けよう

 トーマスは、1週間、家の 手伝いを きちんと やった ごほうびとして、円ばん形の おもちゃを もらいました。その おもちゃには 五つの くぼんだ 穴が あって、動かしながら 五つの ボールを 全部 穴に はめて 遊ぶ ゲームに なっています。

 トーマスは 一つの ボールなら 転がして 穴に はめられるのですが、次の 一個を 穴に 入れようとして 円ばんを かたむけると、最初の ボールが 穴から 出てしまいます! すると、最初から また やり直しです。

 「こんなの、できっこ ないよ!」 トーマスは べそを かきました。

 ちょうど その時、お父さんが 来ました。「どうしたんだい、トーマス?」

 「むずかしすぎるんだ! こんなの、できる 人 いないよ!」 トーマスは 円ばんゲームを 指差して 言いました。

 お父さんは 笑って、ソファーに すわっている トーマスの となりに すわりました。「なあ、トーマス。むずかしいと 思うのは ふつう、まだ 練習が 足りないからなんだ。」 そう 言うと、お父さんは ゲーム機を 拾い上げて、トーマスの 手に 渡しました。「何度でも やって みれば、きっと やり方が 分かってくるさ。初めて 自転車に 乗った 時の ことを、覚えているかい? その 時は、むずかしすぎて、ぜったいに 乗れるようになんか なれないって 言っただろ?」

 トーマスは、初めて 自転車に 乗った 1年前の ことを 思い返してみました。転んでばかりだったけれど、お父さんは 何度でも やってごらんって はげましてくれました。今は、全然 転ばないで 自転車に 乗れます! 「そうだね、覚えてるよ。」と、トーマス。

 「初めて 読むことを 習い始めた 時は、かんたんだったかい?」

 「ううん、最初は むずかしかった。」

 「だが、勉強し続けただろう。」

 「今は、読めるよ!」 トーマスが 元気よく 言いました。

 「分かるかい。最初は むずかしそうな ことでも、あきらめないで がんばる ことが 大切なんだ。父さんも、おまえくらいの 年ごろの 時には、同じ ことが あったよ。泳ぐのが 大好きだったが、進むのが すごく おそくてね。だから、水泳チームに 入ることさえ できなかったんだ。だが、チームに 入れるよう、何度も 何度も 練習を 重ねた。そして ついに、水泳教室に 通い始めて 1年 たって、やっと 学校の 水泳チームに 入れたんだよ。それだけじゃ ない。一度 水泳大会で メダルを 取った ことだって あるんだ。」

 「うわあ、お父さん! すごいね!」

 「ああ、だが、もし チームに 入るのは むずかしすぎるって あきらめていたら、それは 起こらなかった。」

 「メダルを 勝ち取ることも なかったんだね。」

 「そういう ことだ。この ゲームは、強い 人間に なるのに 役立つんだよ。あきらめない ことを 教えてくれるからね。」

 トーマスは ゲーム機を 手に 取りました。やり方を マスターできれば、どんなに うれしいだろう・・・。そんな ことを 考えながら、トーマスは ゆっくりと ボールを 転がし始めました。最初の 1個が 入りました! けれど、まだ 4個 残っています。2個目の ボールが 外側の ふちに 沿って 転がるように、トーマスは 注意深く 円ばんを かたむけました。2個目も 穴に 入りました。あと 3個です!

 ところが その後、失敗してしまいました! 円ばんを、少し 勢いよく かたむけすぎたのです。また 最初から やり直しです。

 お父さんは トーマスの かたを ポンポンと たたきました。「その 調子だ、トーマス。じきに 上手に なるさ。」

 トーマスの 決意が 固まりました。トーマスは 深く 息を すうと、また 始めました。最初の 1個が 入り、2個目も 入りました。ものすごく 集中して がんばった 結果、3個目、4個目と 入り、続いて 5個目も 入りました。

 「お父さん、見て! できたよ! ボールが 全部、穴に 入ったんだ!」

 お父さんは 歓声を 上げて 手を たたきました。「やったじゃ ないか! きっと、できると 思っていたよ。あきらめなくて、よかったなあ!」

 トーマスは うなずきました。これからは、新しい ことが 最初 むずかしくても、いつも がんばり続けようと 思いました。

終わり

ダウンロード
タグ: ねばり強さ