カメの ダーリン
ある 小さな 池の そばに、カメの お母さんが 住んでいました。お母さんガメには、3びきの かわいらしい 赤ちゃんガメが いました。赤ちゃんガメの 名前は、ダーリン、ターボ、それに ジーと いいました。
ある日、お母さんガメは、泳ぎを 教えるために、赤ちゃんガメたちを 池に 連れて行きました。ターボと ジーは、すぐに 池の 中に 飛びこみました。最初は ちょっと おっかなびっくりでしたが、じきに 水に なれ、やがて キャッキャ いいながら 泳ぎ回り始めました。
でも、ダーリンは 水に 入れませんでした。ほかの 子たちは すごく 楽しんでいましたが、ダーリンは 水が こわかったのです。
お母さんガメが 言いました。「ダーリン、水が こわいのね。だけど、ちょっと 入ってみたら。気に 入るかも しれないわよ。ついてらっしゃい。お母さんが すぐ そばに いてあげるから。いつでも 助けてあげるわよ。」
ダーリンは お母さんの 後に ついて、しぶしぶと 池の そばまで 行きました。それから、そう~っと、そう~っと、冷たい 水に 足を つけてみました。片足を 入れて、それから もう一方の 足も 入れました。そして ついに、浅い 所で 全身 水に つかりました。
すると、最初は 体が 地面から はなれたので、ダーリンは びっくりしました。
「だいじょうぶよ。水が 体を 浮かせてくれるから、ダーリン!」 なだめるように お母さんガメが 言いました。ダーリンは 少しずつ 落ち着いてきて、水に 体を まかせるようにしました。
やがて、ダーリンは プカプカと 浮きながら 池を 横切りました。その 後は、水の 中に もぐってみました。水の 中に 広がる 世界を 見ると、ダーリンは 夢中に なってしまいました。水草が 水の 流れで ゆらゆら なびいています。魚も、行ったり 来たり しながら あちこちを 泳ぎ回っています。この 水中の 世界に 入って 新しい ことを 身に つけるのを お母さんガメが 助けてくれたことを、ダーリンは とても 感謝したのでした。
教訓:新しい ことを するのは、ちょっと こわい ことも あるかもしれないね。それか、自分には 無理だって 思えるかも。だけど、信じる 心さえ あれば、いいんだ。ちょうど、水が カメの 子を ささえてくれたように、わたしも 君を ささえてあげると 信じれば いいんだ。ダーリンは 水に 浮いたり、水の 中を 泳いだりできたね。君も、わたしの うちに あって 休んだら いいんだ。そしたら、わたしが 君を 守ってあげよう。決して、がっかりは させないからね。-イエスより