一体と なって 働く
トレバーの 近所の 街角では、作業員の 一団が 工事を していました。トレバー一家が 公園に 行く とちゅう、工事現場を 通りがかると、トレバーは お父さんに、建設車両の 種類と その 役割について たずねました。
「ブルドーザーは、新しい 建物を 建てようと している 場所から 不要物を どけて、地面を 平らに するんだ。それを やってからで ないと、家や 建物のために がんじょうな 土台が 作れないんだ。」と、お父さんが 言いました。お父さんは、その ほかの 建設車両が 工事現場で 何に 使われるかも 説明して くれました。
それから、お父さんが たずねました。「それぞれの 作業を する 車両と 運転手は、決まった 仕事を しているって、気が 付いたかい? ダンプカーは、不必要な 泥や がれきを 移動するのに 使われるけど、その 作業は、クレーン車が する 作業と 同じくらい、大切なんだよ。」
「あの クレーン車、重い 物を 持ち上げられるのね。」と、エリンが 言いました。
「そうだね。だけど、それが ほかの 作業より 大切に 見えたと しても、ほかの 作業が 大切じゃ ないと いう わけでは ないんだ。事実、もっと 大切って ことも あるからね。」
「家を 建てるには、大勢の 人たちが 一体と なって 働く 必要が あるんだ。建設用資材や 道具を 買う 人、建設作業班を 組織する 人、地下に 上水・下水の 配管を する 人、屋根を 造る 人、建設車両を 運転する 人、壁を 塗装する 人も、必要だよ。」
「うわあ、すごく たくさんの 作業が あるんだね!」 トレバーが 大きな 声で 言いました。
「そうなんだ! だから、それぞれの 作業を する 人たちが みんな、一体と なって 働く ことが、とても 大切なんだよ。」
「もし 建設作業員たちが、どうやって 家を 建てるか、言い争ったり、反対し合ったり してばかり いたら、どう なると 思う?」と、お父さんが たずねました。
「何も 建てられないわね。」と、エリンが 答えました。
「それよりも 悪いのは、もし みんなが 一体と なって 働かなかったら、建物は できても、ずさんな 出来だったり、ものすごく 時間が かかったり するかも しれないよね。それに、家が 住むために 安全じゃ ないかも しれない。そうすると、すべての 作業と お金が むだに なるんだ。」と、お父さんが 説明してくれました。
「だから、ほかの 人たちと 仲良く 働く ことを 学ぶのは、とても 大切なんだよ。」と、お父さんが 付け加えました。
「チームワークが 良ければ、何かを 成しとげるのは、ずっと 簡単に なる。意見が 合わない ことも あるだろうけど、みんなが 一体と なって 働くのに 役立つ アイデアを 考えられるだろう。それが、最高の 結果に つながるんだ。」
一体と なって 働くのに 一番 むずかしいのは、意見が 合わない 時に 解決策を 見つける ことでしょう。その ためには、しんぼう強く おたがいの 意見を よく 聞いて、理解し合う 気持ちが 必要です。
自分の 意見を 聞いて ほしいなら、自分も 相手の 意見を 喜んで 聞かなくては いけない ことを、覚えていましょう。それでも 意見が まとまらないなら、お父さんや お母さんや 先生に 頼んで、いっしょに 前向きな 解決策を 見つけるように しましょう。
何かを 成しとげた 時には、周りの 人たちと 仲良く 作業する ことが 学べた ことを、うれしく 思うでしょう。一体と なって、ものを 造り、建て、そして 作業しましょう。